Vol.80 『面接への臨み方』
2008年09月22日
日々何人もの方が弊社のご紹介でクライアント企業の面接を受けています。もちろん結果は様々、明暗が分かれる毎日です。面接に合格する決定的な特効薬はどこを探しても見つかりません。前回のコラムでは、面接前の準備について触れていますが、今回は、面接とは何なのか本質を考えてみることで、対応の仕方が見えてくるかもしれません。WEB系エンジニアH氏の例を挙げて、面接を勝ち進んだ成功パターンを見てみましょう。
H氏は30歳代後半、一貫してソフトウェア開発に携わり、直近約7年は主にWEB系エンジニアとして活躍されてきました。お会いした印象は、律儀で非常にキッチリした方。エンジニアとしてのスキルは高いと思えますが、性格的に固すぎる点に一抹の不安がよぎったのです。Hさん自身は、「書類選考は結構通るのですが、面接がなかなかうまくいかないんです」と困り顔で話されました。
そんなH氏と約1時間の面談を終え、3社提案した中から2社に応募することになりました。
数日後、1社書類選考が通過して面接に進むことに。慎重で何事も準備をしないと気が済まないH氏は、喜びながらも失敗したくないというプレッシャーを感じてか、電話の向こうで妙に緊張している風でした。
「Hさん、面接是非頑張ってくださいね」
「あっ、はい!全力で頑張ります!!」そのあまりにも力強すぎる声に大きな不安を感じたと同時に、面接前に是非時間を取ってほしいと依頼があり、早速翌日お会いすることにしました。
「奈良さん、面接では何を聞かれるでしょうか?」と早速一番知りたいことを切り出してきたHさん。
「そうですね、転職理由や志望動機は必ず聞かれるでしょうね。」
「えっと、転職理由と志望動機ですね」とノートにメモを取りながら、
「あとはどんなことを聞かれますか?」
「他には、ご経歴書に沿って部分的に聞いてくると思います。例えば、直近の1年間に携わったプロジェクトについて、何が大変だったか、問題に対して何を考えて、どう対処したかなど、そのようなことを聞かれるかもしれませんね」
これもすべてメモをとるHさん。しかも一字一句丁寧に。
「なるほど。転職理由はどう答えたらいいのでしょうか?」
「・・・・Hさん、そもそもなんで転職するんでしたっけ?」というところに遡り、本音の部分をあらためて確認し、面接の中での伝え方について次のようにアドバイスをしました。
「大事なことは、飾りすぎないことです。人間誰しも自分を良く見せたい、不利になるようなことは隠したい、と思うのは当然のことです。しかしながら、それは相手に空気として伝わってしまうものであることを知っておくことが重要で、面接官として場数を踏んでいる方であれば尚更敏感に感じ取るものです。なにかオブラートに包んでいるなぁとか、あっ、今ふにゃふにゃって誤魔化したなとか、瞬時に気づきます。そうなると、心証は一気にダウンし、この時点で面接結果はハッキリする場合もあるのですよ。逆に、言い難いようなことであっても勇気を出して伝えたところ、相手が好感と興味を持ち、好意的なムードで面接が進んだということもあります」
言葉の一字一句まで、キレイに答えるための準備をして臨まないと落ち着かない性格なので、最初はあまり素直に受け入れない様子でしたが、最後には諦めて聞き入れていただきました。
そして、二人で模擬面接を行いました。もちろん、自分で考え、自分の言葉で話すための模擬面接です。100点には遠いものの、正直さが感じられ、いいことも悪いこともそのまま受け取れた感じがしたので、本番に対する期待感が高まりました。
そしてその後、2回の面接に見事合格し内定となったのです。いつもいつもこううまくいくものではありませんが、その人の偏りやクセに応じて良いところが出るように気が付く範囲でアドバイスするのが私たちの役目でもあると改めて感じました。
今回の教訓&アドバイス
- 1. 想定質問の備えは悪くはないが、頼り過ぎないこと
- 2. 面接慣れした面接官の空気察知力は非常に高い
- 3. 話にくいことでも、自分の言葉で正直に話せば意外に心証が良くなることがある



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